知り合いの老僧のお通夜に参列させていただきました。
知り合いといってもー
20年以上前、
難病患者家族会で師は患者さん、私は難病連の会長としてのお付き合いでした。
私より一回り以上歳上の師はいつも奥様とともに会合やイベントに参加してくれました。
まさに仲良しご夫妻で師には僧侶としての威厳があり、
奥様の笑顔は何にも代えがたい明るさが印象的でした。
奥様の笑顔は何にも代えがたい明るさが印象的でした。
同じ僧侶ということもあり、ご指導ご鞭撻をいただきながらあたたかいお付き合いをしていただきました。
実はあるとき奥様からご主人の介護介助についてお話を聞く機会がありました。
ご主人は脊椎や脊髄に関わる難病で、外出には奥様の同行が欠かせなかったのです。
そのご苦労を微塵も見せない奥様の笑顔にただただ頭が下がる思いがしたのを覚えています。
約50名の僧侶方が出仕されるお通夜の開始前、
司会者からー
「大僧正様は最期までリハビリに努められていました」との言葉に、
変わらぬ前向きな生前の師のお姿が脳裏を巡りました。
変わらぬ前向きな生前の師のお姿が脳裏を巡りました。
そして常にそばに寄り添われた奥様の心奥を察するに、
余りあるものが込み上げてきました。
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私は17年前にマリーナシティーで開催した「JPA全国大会 in 和歌山」でのご夫妻の楽しそうなお写真をプリントアウトして喪主の現住職の息子さんに手渡しました。
息子さんは写真を見るなり「若いなあ」と笑顔で喜んでくれました。
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ご立派な住職もおられ寺門興隆は約束されています。
老僧、何とぞ安心にて兜卒天上に昇られんことを。
九拝
合掌